「メタバース」という言葉が浸透してきた昨今。子どもと一緒にメタバースで遊んだことがある、という保護者の方も増えてきたのではないでしょうか。
そこで本記事では、今話題のメタバースプラットフォーム「cluster」で遊べる教育用のワールドを教科別に紹介します。
小学生~高校生が自宅で気軽に学べるワールドばかりですので、ぜひ家庭学習に取り入れてみてください。
(アイキャッチ画像の出典:clusterワールド「【Molecule Run!②】化学反応式の上を走る!」)
clusterとは
clusterは、スマートフォン・PC・VR機器から入れる、日本最大級のメタバースプラットフォームです。
clusterの中にはさまざまな「ワールド」が存在し、ユーザーは3Dアバターの形で各ワールドに入ることができます。ワールドを気ままに探索したり、ワールドで開催されているイベントに参加したり、イベントを主催したりなど、遊び方はさまざま。他のユーザーとチャットなどで交流することもできます。
例えば、以下のように、桜が見えるワールドで1人のんびりとお花見することも可能です(下記画像の出典:cluster)
clusterの概要や始め方についてくわしく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
おすすめワールド:算数・数学編
算数迷路
計算問題を解き、適切なルートを選んで進むゲームです。全ての計算に正解すれば、ゴールにたどり着けるはず。
比較的かんたんな計算ばかりなので、小学校低学年~中学年くらいの子にぴったりでしょう。
数独パーク1
落ちている数字を拾いながら、数独問題を解くワールドです。
こちらも、小学校低学年から遊べます。
ねがいましては
数字の書かれた箱を「+」「-」「×」「÷」の穴に入れながら、目的の数をつくるゲームです。くわしいルールは、ワールド内に設置された解説をご覧ください。
時間制限があることもあって結構難しいので、小学校高学年~中学生向けかなと思います。
数学パズル
こちらも、数独を遊べるワールドです。箱から目的の数字を取り出して、空欄を埋めていきましょう。
小学校低学年から遊べます。
おすすめワールド:化学編
【Molecule Run!①】アセチルサリチル酸
「アセチルサリチル酸」という分子の上を走るゲームです。
実際に分子の上を歩くことで、原子の結合方法を身をもって体験できます。これにより、教科書を読むだけでは理解しにくい、化学結合の本質が見えてくるはずです。
「アセチルサリチル酸」自体を学ぶのは高校ですが、小学生や中学生でも楽しくプレイできます。むしろ、小さい頃から「本物」の分子に触れるのは重要だと思います。
【Molecule Run!②】化学反応式の上を走る!
「【Molecule Run!①】アセチルサリチル酸」の続編です。こちらは分子単体の上を走るのではなく、複数の分子を含む化学反応式の上を走るゲームです。
こちらも、分子の本質を知る意味で早い時期からプレイするのがおすすめです(ただ、結構難しくて私はクリアできませんでした・・・)。
おすすめワールド:地学・天文編
火山噴火体験ワールド
大学で地球科学を専攻中の「ちーがくん」さんが作成している、地学学習用のメタバース教材です。
火山や鉱物の基礎知識について説明する図解があり、鉱物の特徴などを近くで観察することができます。
さらに、「海洋プレート」と書かれた位置からエレベーターで上昇すれば、マグマだまりまで下って「噴火される」体験もできます!このようにして火山の噴火を体験すれば、地学の面白さを体感できるはずです。
ワールドの様子をくわしく知りたい方は、以下の動画もご覧ください。
中学地学探検ワールド【中1教科書対応編】
こちらも、「ちーがくん」さんが作成した地学学習用のワールドです。
「火山」「地震」「地層」など、中1地学で学ぶ全範囲が網羅されています(「火山」の単元は、先ほど紹介した「火山噴火体験ワールド」と同じもののようです)。
ワールドに入って、「火山」「地震」「地層」のどれを学ぶか選択すると、各単元の学習に進むことができます。各単元には360°の地学図解があり、図解に触れながら学ぶことも可能です。上向きの緑矢印に触れると、別の単元に移動できます。
中学地学探検ワールド【中2教科書対応編】
こちらも、「ちーがくん」さんが作成したワールドです。中2地学で学ぶ全範囲が網羅されています。
「気象」「雲のでき方」「前線と気圧配置」のいずれかの単元を選び、各単元の学習に進みます。「雲のでき方の」の単元では、上昇気流に乗って雲のでき方を体験することもできますよ!
中学地学探検ワールド【中3教科書対応編】
こちらも、「ちーがくん」さんが作成した地学学習用ワールドです。中3地学で学ぶ内容の全範囲が網羅されています。
本ワールドで学ぶのは、中学地学最難関の天体分野です。「神の視点(離れた場所から太陽、地球、月の位置関係を見る視点)」と人の視点(地球の内部から見る視点)を切り替えることで、天体間の位置関係や各天体の見え方を体感的に理解できます。(※上記ワールド写真の左側が「神の視点」、右側が「人の視点」)
本ワールドは、「日周運動と年周運動」と「月や金星の見え方」の2単元から構成されています。
「日周運動と年周運動」の単元は、さらに「メインワールド」「日の出と日の入り 方位」「星座の位置と太陽」に分かれています。「メインワールド」では、太陽の構造や星の動きなどが360°図解でくわしく解説されています。また、「日の出と日の入り 方位」「星座の位置と太陽」では、「神の視点」と「人の視点」を切り替えながら学習を進めることができます。
「月や金星の見え方」の単元は、「月の満ち欠け」「日食と月食」「金星の見え方」に分かれています。これらの単元でも、「神の視点」と「人の視点」を駆使しながら学ぶことになります。
これまでは教科書の図でしか学べなかった天文分野を、メタバース内で視点を切り替えながら学べる。それにより、天体の動きなどを体験的に理解できる。これが、本ワールドの大きな特徴だと感じました。
私も天文分野は苦手で、なかなか理解できなかった記憶があります・・・。が、このコンテンツなら小学生でも理解できそうですね!!
Solar system(太陽系)
太陽や惑星が、実際の距離と同じ比率で配置されているワールドです。
広大な宇宙を走り回り、宇宙の広さを体感することができます。
はやぶさ2タッチダウン
小惑星探査機「はやぶさ2」の第1回タッチダウンを再現したワールドです(探査機の動きは実際の10倍速)。
機体がゆっくりと降りて、試料を採取した後にパッと飛び上がる様子がよく分かります。
宇宙探索や宇宙開発に興味がある子どもたちにオススメです。
おすすめワールド:生物編
魅惑の微生物
さまざまな微生物が図解された、夢空間のような不思議なワールドです。
各微生物の特徴を観察しながら、その名前を図鑑で調べるのもいいかもしれませんね。
福井バーチャル恐竜展 ver. 3
福井バーチャル恐竜展実行委員会が制作・運営する、「福井バーチャル恐竜展」のcluster版です。
福井県で発見された恐竜をはじめ、世界のさまざまな恐竜が展示されています。恐竜好きな子は、すごく楽しめると思います。
福井バーチャル恐竜展 in cluster
こちらも、「福井バーチャル恐竜展」のcluster版です。
上で紹介した「福井バーチャル恐竜展 ver. 3」とは、展示内容が少し異なるようです。
バーチャル恐竜館<別館>
こちらも、恐竜を展示してあるワールドです。
バーチャル恐竜館というサイトを運営している方が、別館としてclusterにつくったワールドのようです。気になる方は、本館にもぜひ行ってみてください!
ミクロの冒険-たべものがウンチになるまで-
小さくなって人の体の中に入り、たべものがウンチになるまでを体験できるワールドです。まさに、メタバースの特徴を生かした体験型コンテンツだと思います。
「舌の役割とは?」といった丁寧な解説が随所に設置されているので、小学校低学年の子でもプレイできそうです。
ただ、プレイ中に本来の道を外れて変な場所に落ちてしまうことが何度かあったので、練習が必要かもしれません(私が下手なだけかもしれませんが・・・)。
おすすめワールド:歴史編
記念艦大和、堂々帰港す。
戦艦大和が無事に第二次世界大戦を生き延びて、船上博物館として改装されたという設定のワールドです
戦艦大和の上を歩きながら、大和の設備や逸話などを学ぶことができます。背景に流れている音楽もかっこいいですよ!
火星第46コロニー人類史ミュージアム
地球46億年の歴史を、ナレーションとバーチャル映像で学べるワールドです。
時代が進むにつれて座席が上に移動するという演出もあり、楽しみながら学ぶことができます。解説映像のクオリティも結構高いと思います。
イタリア ローマの歴史遺産
イタリア・ローマにある歴史遺産(コロッセオやサンタンジェロ城、カラカラ浴場など)を再現したワールドです。広大なワールドを探索しながら、歴史遺産について学ぶことができます。
本ワールドの作者であるyamato777さんは、他にもさまざまな世界遺産をワールドとして公開しています。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。お気に入りの世界遺産が見つかるかもしれませんよ。
おわりに
本記事では、全部で20個のワールドを紹介しました。気になるワールドは見つかりましたか?
体験型学習を手軽に実現できるという点で、メタバースを活用した学習は本当に革命的だと思います。少しでも気になるワールドがあったら、clusterのアカウントを作成して気軽に試してみてくださいね。
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