幼稚園から高校までの子供を対象に、Web 3.0をはじめとする新時代のテクノロジースキルを身に付けるためのオンライン・アカデミーを提供するJetLearnが、2022年7月、シードラウンドで120万ユーロを調達した。
本ラウンドはINSEAD Angel Groupが主導し、Soho HouseのCFOであるHumera Afzal氏や、シリコンバレーのユニコーン企業Zumの創設者であるRitu Narayan氏などが参加した。
同社は今回調達した資金で、米国での事業拡大や、自社の経験をWeb 3.0で提供するための移行作業、メタバース・ネイティブのコンテンツ開発に向けた取り組みを進める予定だという。
(アイキャッチ画像の出典:JetLearn社のブログ)
独自のAI技術を活用し、1:1の個別化学習をライブで提供する
JetLearnは、オランダのアムステルダムに拠点を置くエドテック・スタートアップだ。分散型エネルギー世界に向けたソフトウェアを開発するAI企業AutoGridの元EUゼネラル・マネージャー、Abhishek Bahl氏が2021年に設立した。
同社は、Web3.0、AI、ロボット工学といった新時代に必要な技術を学ぶためのオンライン・アカデミーを提供しており、20カ国以上の子供たちがそのコンテンツを学んでいる。学習者は、各分野の専門家から1対1でライブ指導を受けることができる。
このオンライン・アカデミーの特徴は、学習者のレベルや学習ペース、興味などに基づいて個別の学習経路を提供できる点だ。JetLearn独自のAI技術が、これを可能にしている。また学習者は、グローバルな学習者コミュニティにアクセスして、ワークショップやハッカソンに参加することもできる。
JetLearnが提供する学習コースは「メタバースでのプログラミング」「ブロックチェーンおよびNFTの基礎」「Pythonを使ったブロックチェーンプログラミング」「ロボット工学の基礎」など、さまざまだ。
未来の仕事に対応できる力を身に付ける
世界の変化スピードは非常に早く、日々さまざまな技術が生まれている。今の子供たちが2030年までに就く仕事の最大85%は、まだ存在しないとも言われている。子供たちがこれらの技術に触れないまま成長すると、世の中の変化に取り残される可能性も出てくるだろう。
設立者のAbhishek Bahl氏は、「現在学校は、子供たちを『現在の仕事』に対応できるよう教育している。『未来の仕事』のために教育しているわけではない。我々のプラットフォームは、このギャップを埋め、これからの時代に必要な技術の基礎を子供たちに提供するものだ」と述べている。
アムステルダムを拠点とする他のエドテック・スタートアップ
オランダ・アムステルダムを拠点とするエドテック企業は、他にもある。
Studytubeは、組織とその従業員に向けた学習プラットフォームを提供するエドテック企業だ。従業員の学習を促し、その潜在能力を最大限に発揮できるようサポートする。
StuDocuは、学生が知識を共有するためのオンラインプラットフォームを開発している。同社は、オンライン家庭教師のマーケットプレイスやeラーニングプラットフォームを提供しており、毎月10万人の学生がサービスを利用しているという。
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