「遊び」や「ゲーム」を学習に活かす取り組みが進んでいます。
10月13日、オンラインのライブ・クイズを提供するインドのSupernovaは、シードラウンドで110万ドルを調達したと発表しました。今回得られた資金は、マルチプレイヤー形式の導入、リーダーシップチームの強化、製品のリードユーザー獲得などに使用されるとのことです。
今回のラウンドは、ゲーミングとインタラクティブ・メディアに特化したインドのベンチャーキャピタルLumikaiが主導し、Kae Capital、All In Capital、Goodwater Capitalと、以下の戦略的投資家が参加しました:Nandan ReddyおよびPhani Kishan(Swiggyの創業者)、Nitin Gupta(PayUおよびUniの創業者)、Prashant Aggarwal(Gaanaの元CEO)、Tanay Tayal(Moonfrog Labsの創業者)。
(アイキャッチ画像の出典:Supernova)
オンラインのライブ・クイズを提供するSupernovaとは
Supernovaは、インドを拠点とする2021年設立のエドテック・スタートアップ。4~12歳の子どもを対象とした、対話型のライブ・クイズ事業を展開しています。
クイズの内容はCBSE(※)のカリキュラムに準拠しており、Class 1~Class 8(※)のレベルに分かれています。1回30分のクイズ・レッスンで、1つのトピックを学べる手軽さが魅力です。
現在は数学に重点が置かれていますが、今後は科学や宇宙といった他科目の提供も予定されているとのことです。
クイズ・レッスンは、ZoomとSupernova Platformを使用してオンラインで行われます。レッスンへの参加は基本的には無料ですが、有料プランに加入すると、インタラクティブなワークシートや学習レポートなどをもらえるようです。
1回(30分)のクイズ・レッスンの流れは以下のとおりです。
STEP1「学習タイム」:クイズのトピックに関して、ファシリテーターが子どもたちに解説する(5分間)。
STEP2「練習タイム」:子どもたちはファシリテーターと対話しながら、STEP1で学んだ概念について練習問題を解く。また、概念を可視化したり、疑問点を解消したりする(10分間)。
STEP3「クイズタイム」:ゲームを活用したライブ・クイズ。学んだ概念に関するコンテスト形式で行われ、子どもたちは回答を競い合う。優秀者は賞品(アマゾンのギフト券など)がもらえる(15分間)。
現在、Class 1には「パターンに合う図形を探す(数学)」「足し算に関する文章題(数学)」「何に関する絵かを当てる(英語)」といったクイズ・レッスンが用意されています。
クイズを活用したレッスンの様子は、以下の動画でも紹介されています。
「遊び」と「ゲーム」で、従来の教育を破壊する
Supernovaの目的は、「学習をより楽しく魅力的なものにすることで、従来の受動的な学習形態を再定義する」こと。「遊び」「ゲーム」「インタラクティブ性」を活用した同社のサービスによって、教育業界に大きな「破壊」をもたらせるはずだとしています。
今回の調達に際して、Supernovaの共同創業者であるMaharishi RB氏は、「今日の子供たちは、スマートフォンと非常に魅力的なデジタル体験が存在する世界に生まれたため、学習体験にも同じレベルのエンゲージメントを求めています。私たちは、多くの子どもたちに高品質で楽しい学びを、しかも手頃な価格で効果的に提供することで、この変化の最前線に立つことを目指しています」と述べています。
教育方法や価格帯、販売チャネルなど、あらゆるものを見直すことで、エドテック業界にイノベーションを起こそうとしている同社。今後、どのような「破壊」をもたらしてくれるのか楽しみです。
参考記事
Interactive Live Quiz Startup Supernova Raises $1.1M in Pre-Seed Round
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