子供たちが放課後に仮想空間にログインして、好きな遊びを楽しみながら創造性や協調性を学ぶ・・・。こういった光景が日常になるかもしれない。
モンスターテイストな学校向けコミュニケーション・プラットフォームを提供するClassDojo社が、2021年9月のシリーズDで1億2500万ドルの資金調達をしていたことを明らかにした。このラウンドはTencentが主導したもの。これにより、ClassDojo社の企業価値は12億5000万ドルになったという。
ClassDojo社はこれまでに、SV Angel、Shasta Ventures、General Catalystなどのベンチャーキャピタルからも資金を調達している。
シリーズDで調達した資金は、プラットフォームの利用者を対象とした「仮想空間」の構築に使用するという。
(アイキャッチ画像の出典:ClassDojo社プレスキット)
アメリカの学校の95%に導入されている、ClassDojoとは
ClassDojo社は、2011年にLiam Don氏とSam Chaudhary氏によって設立されたスタートアップだ。学校向けのコミュニケーション・プラットフォーム「ClassDojo」を開発・提供している。
同社が提供するClassDojoは、先生・子供・保護者の間でさまざまなコミュニケーションをとることができるアプリケーションだ。現在、アメリカの学校の95%がClassDojoを導入しているそうだ。また、全世界では5000万人以上の利用者がいるという。日本でも、東京のくにたちキッズインターナショナルスクールなどがClassDojoを導入している。
ClassDojoを使えば、以下のようなことができる。
ClassDojo内のメッセージは30以上の言語に即座に翻訳できるため、国籍や言語が違っても容易にコミュニケーションできる。また、先生が生徒のよい点を積極的に評価することで、学校にポジティブな文化をつくり出せるという。
ClassDojoは基本的には無料で利用できるが、親向けのより高機能なアプリケーション「ClassDojo Plus」も存在する。
子供たちが創造性や協調性を身につけられる「仮想空間」の構築へ
子供たちの学ぶ場は、これまで物理的な空間に限られてきた。しかし、今後は仮想空間も学びの場になるはずだとClassDojo社は指摘する。同社は現在、この考えに基づき、ClassDojoを利用している人々に向けた仮想空間を構築中だ。
同社の仮想空間では、郵便番号や収入に関係なく、誰もが世界最高の学習体験を利用できるという。教師と家族がつながり、コミュニケーションをとって学習体験を共有できる。また、子供たちは教室を超えてともに遊び、学び、成長できる。
同社は、この仮想空間は子供たちが創造性や協調性、スポーツマンシップなどのソフトスキルを身につける場だと強調する。
「今回の仮想空間を、ロボットを使って算数ゲームなどをする場にはしたくありません。それはもう何十万回となく行われていることです。子供たちが持っている創造的なツールセットを広げる場にしたいのです」と、創業者のLiam Don氏は語っている。
同社は昨年秋から仮想空間のテストを進めており、2022年8月には、現在ClassDojoを利用している5100万人の子供のうち少なくとも半数に、この仮想空間を利用してもらう計画だという。
参考記事
ClassDojo Raises $125M Funding to Bring More Kids to the Metaverse
ClassDojo Won Over Classrooms. Now It’s On A $125 Million Mission To Bring Kids To The Metaverse
コメント