「子どもたちにとって重要なのは、体験型・対話型の学習だ」。そう語るエドテック・スタートアップが、新たなプラットフォームを立ち上げました。
9月14日、デジタル体験学習に力を入れるPhenomenaが、体験型STEM学習のための新たなプラットフォーム立ち上げを発表しました。子どもたちは本プラットフォームを通して、体験・実験を通じたダイナミックな学習ができるとのこと。
(アイキャッチ画像の出典:Phenomena)
デジタル空間での体験型学習を提供する、Phenomena
Phenomenaは、2021年にMITの卒業生3人により設立された、アメリカのエドテック・スタートアップです。
彼らは、「体験から学ぶのが一番いい」と考えています。体験から学ぶことで直感力が養われ、複雑な事象をシンプルにする力が身につき、将来的にはエンジニアや科学者、数学者のような思考を身につけられるという考えです。
今回ローンチしたプラットフォームは、まさにそんな彼らの考えを具現化したもの。このプラットフォームには、クリエイターが作成した「一口サイズのSTEM体験コンテンツ」がたくさん格納されています。これらのコンテンツは、「探究、遊び、実験、観察、試験、シミュレーション」といった体験型の要素を含む点が特徴。先生や生徒は、授業などでこれらをすぐに使うことができます。
現在このプラットフォームには、数学、物理、化学、生物、音楽など、約100個の体験が収録されているとのこと。参加するクリエイターが増えれば、コンテンツはますます充実していく予定だとしています。
コンテンツを使った学習の様子をくわしく知りたい方は、PhenomenaのTwitterやFacebook、Instagramにアップロードされている動画をご覧ください。以下のようなプレイ動画をたくさん見ることができますよ。
クリエイター向けのツールも充実
体験型STEM学習プラットフォームには、クリエイターが作成するコンテンツが欠かせません。クリエイターに高クオリティのコンテンツを作成してもらうため、Phenomenaはクリエイター向けのコンテンツ作成ツール「Phenomena Creator Tool」を用意しています。
このツールは、ブラウザを使ってSTEMに関するインタラクティブな体験型コンテンツを素早く(数日程度で)かんたんに作成できるもの。直感的なデザインやコーディングが可能なため、さまざまなクリエイターが参入できると言います。制作したコンテンツは、Phenomenaの審査をクリアした後、ワンクリックで公開できます。
多くのクリエイターの参入を促すことで、多様なSTEM体験コンテンツを生み出し、多様な学習者に適したSTEM体験コンテンツを提供する。これが、Phenomenaの描くシナリオです。
(※クリエイターになるには、PhenomenaのHPからクリエイター登録を行う必要があります)
STEM教育を魅力的で身近なものに
教科書を読むだけではなかなか理解できない事象も、実際に体験すればすっと頭に入る。こういったことは、誰もが経験しているはずです。
STEM教育に体験・参加型の学習を取り入れることで、全ての子どもにとってSTEMを魅力的で身近なものにする。そんなPhenomenaの活躍に、今後も注目です。
参考記事
Startup Phenomena Launches a New Destination for Experiential Learning
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