ヨガや人工知能、数学といったさまざまなコンテンツが用意されていて、子供たちは学びたいことを興味のままに学べる・・・。今回は、そんな「学びたいことを学ぶ」や「教育の民主化」を目指すプラットフォームに関するニュースです。
インド・ベンガルールを拠点とするKidvento Education and Researchが提供する多目的学習プラットフォーム「Ulipsu」が、中東と英国のエンジェル投資家から150万ドルを調達しました。
今回の調達は、2021年10月に実施されたプラシリーズAラウンドの調達資金100万ドルを補填する形で実施されたもの。これにより、Ulipsuの調達額は合計250万ドルとなります。
2021年10月の調達資金は、プラットフォーム開発、コンテンツ制作、カリキュラム調査、初期顧客の獲得に充てられました。同社は今回の調達により、新たに製品サービス全体の改善、技術スタックの強化による消費者エンゲージメントの向上、ゲーミフィケーション、リアルタイムでのユーザーデータ評価のための分析、事業規模の拡大、新しい消費者獲得策による売上の増加を計画しているとのことです。
(アイキャッチ画像の出典:Ulipsu)
さまざまな分野の学習コンテンツを提供するUlipsuとは
Ulipsuは、6~16歳の子供たちに体系的な学習機会を提供するプラットフォームです。Sumanth Prabhu氏とNikhil Bhaskar氏によって2017年に設立されたKidvento Education and Researchによって、開発・運営されています。
Ulipsuのサービス解説サイトはこちら、プラットフォーム本体はこちらからアクセスできます。
Ulipsuの特徴は、そのコンテンツの多様性。音楽やアート&クラフト、ヨガ、ライフスキル、STEM、コーディング、人工知能など、実にさまざまなコンテンツが用意されています。1回のサブスクリプションを契約すれば、この全コンテンツを自由に視聴することができます。各コンテンツを個別で購入する必要はありません。
子供たちの集中力を考慮して、比較的短い「一口サイズの」(5~7分程度)長さのコンテンツが多く提供されている点も特徴です。このほか、専門家と直接対話できるライブ授業も用意されているとのことです。

こちらのページでは、各コースのイントロ部分を動画で見ることができます。例として、「アート&クラフト」と「STEM」分野の動画を以下に示します。各コースの雰囲気を感じとれるはずです。
同社によると、毎週新しいコースを続々と追加しており、2023年3月までに15以上のスキルにまたがる300以上のコースを用意する予定とのこと。現在は「技術により主導されるゲーミフィケーションコンテンツ」を中心に、製品ポートフォリオを強化しているそうです。Ulipsuにおけるゲーミフィケーションコンテンツのイメージ動画を以下に示します。
子供たちが「本当に学びたいことを学べる」プラットフォームを目指して
Ulipsuのミッションは、世界中の子供たちが「本当に学びたいことを学ぶ」機会を提供することで、教育の民主化を実現すること。信頼できる情報源を元にコンテンツを作成して、子供たちに楽しく生産的な空間を提供することが重要だとしています。
運営元であるKidvento Education and Researchは、現在100人以上の従業員を抱え、年間100万ドル近い売上を計上。2023年半ばまでに30万人以上のサブスクリプション会員を獲得することを目標に掲げるなど、今後の成長に意欲的です。
共同創業者兼CEOであるSumanth Prabhu氏は、「Ulipsuは2年後、若者たちがスキルを学習するための世界最大のキュレーションプラットフォームに成長しているでしょう」とコメントしています。
デジタル技術の普及とともに注目される「ナノラーニング」
Ulipsuが提供しているような「一口サイズの短いコンテンツ」を使った学習方法は、「ナノラーニング」と呼ばれます。
デジタル技術が普及した現代では、いつどこでも効率的に知識を習得できる手段としてナノラーニングが注目されているのです。
ナノラーニングやそのメリットをくわしく知りたい方は、ぜひ以下のツイートに目を通してみてくださいね。
参考記事
Multipotential Learning Platform Ulipsu Raises $1.5M From UK & Middle East-based Angel Investors
Bengaluru-based Ulipsu raises an additional $1.5 million in the Pre-Series A Round
コメント